幕府領陣屋元村の掛屋と陣屋・地域社会と題して、備中国窪屋郡倉敷村を取り上げ報告してくださいました。
山本さんは、以前から倉敷村にあった代官陣屋を中心に研究をされており、2010年には清文堂から『近世幕府領支配と地域社会構造』を刊行されています。
今回は、代官陣屋の掛屋をしていた水沢家や大橋家のことを取り上げられていました。いずれも19世紀後半に活躍した豪商ですが、山本さんによると金融業を生業としていた大橋家は、そのノウハウを活かしていたのではないかと指摘されていました。また、公金の管理という役割は、大橋家自身の格式を上昇させていくことにも繋がっただろう等、興味深いお話を聞かせてくださいました。
質疑応答では、掛屋の実態や活動内容、大橋家当主のパーソナリティ、倉敷村内部の重層構造等が話題となりました。
次回は、下記の要領で行います。ふるってご参加ください。
日時:10月18日(土)13:30~
場所:岡山大学総合研究等2階演習室(5)
報告者:蒲谷和敏さん(大阪大学大学院博士前期課程2年)
題目:「第一次大戦期の社会変容と水道ー尼崎における水道布設を手がかりにー」