7月5日午後、岡山大学文学部で7月例会を行いました。今回は、スペシャル企画として、『歴史学研究』の特集「史料の力、歴史家を囲む磁場-史料読解の認識構造」の合評会を行いました。当日は、37人もの参加者が集まってくださいました。
企画者の久野さんは、地域の資料と真摯に向き合ってきた岡山地方史研究会であれば、歴史学研究会で取り上げたこの特集を皆で取り上げることで、「参加者一人ひとりが、過去と現在に対する問いを鍛えなおし、歴史的なものの見方を豊かにするきっかけにな」るのではないかと考えて立案してくれました。
また、わざわざ東京から、執筆者を含め10数名の方が参加してくださり、大変盛り上がった会になりました。評者となった、東野さん、松岡さん、大貫さん、沢山さん、ありがとうございました。また、参加してくださった皆さん、改めて御礼申し上げます。
最初に4人の評者からコメントをもらい、休憩をはさんだ後に、参加してくださった皆さんとこの特集を素材に、話し合いというか、意見の交換を行いました。
議論は多岐に亘りましたが、史料そのものをどのように読み込んでいくのか、その際、史料のバイアスをどのようにはいでいくのか。また、主体形成とは、いつまで続くのか。歴史資料
をどのように提供していくのか。などなど。
執筆した方からは、歴史研究のパブリックな自分と、プライベートな自分とは不可分で、どこまで書くべきか悩んだことや、このような議論を行うことが、次のステップ(どのように主体として史料と向き合い、紹介していくか)につながっていく、等、文章には書かれていない苦労話も含めて貴重なお話を聞くことができました。
今回の取り組みについては、近刊の『岡山地方史研究』において、紹介する予定ですので、お楽しみに。
例会後は、いつものように、岡山市内のお店で行った懇親会で盛り上がりました。
次回以降の例会は、報告者も含めて未定です。すでにご連絡をいただいている方が居られた場合は、申し訳ありませんが、内池まで再度ご一報いただきますようお願いします。