本日開催された岡山県立記録資料館が行う平成24年度第1回調査報告会に参加する形で、10月例会を実施いたしました。研究会以外の参加の方も含めると13名の方が居られました。
定兼学館長が、「古文書の整理・保存に関する諸理論と地方史研究について」と題してお話をしてくださいました。
話の概要としては、長期的な視野に立って歴史資料に関係する仕事(本業ではなくても)を続けていく必要があること、文書館学的記録資料整理論に基づいた資料の保存が必要であること等がありました。
お話の中で、「アーキビストは、まず地域(郷土)研究者たれ」と定兼さんが言われた言葉が印象にとても残りました。
感想を述べ合う場面では、明治の岡山県内の災害記録を見て、現在の我々が学ぶことがあり、そのことを啓発していかなければならないと感じたということや、古文書解読ボランティアが高齢化していくことに危機感を持っているということ、大学生や院生が成果主義に追われて、「資料のある地元を愛する」ことを忘れていて、改めてそのことが大切だと感じた等のことが参加された方々から出ていました。
会の終了後、参加した方々はおのおの閲覧室に行ったり、展示を見学したりして、皆さんそれぞれの研究に資する情報を得ておられたようです。
記録資料館では、11月10日(土)13時30分~15時に、有薗正一郎氏(愛知大学教授)を講師に招いて、「江見農書」について講演会を企画されているようです。興味のある方は、是非ご参加ください。また、記録資料館活動報告資料集『岡山のアーカイブズ』も出されているようですので、ご希望の方は、記録資料館までお尋ねください。
12月例会も、記録資料館が行う第2回調査報告会に参加することにいたします。12月8日(土)13:30~ですので、ふるってご参加ください。