2009年6月例会

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6月 20日(土)に,第3回広島近代史研究会岡山地方史研究会の合同例会が行われました。
会場の福山市生涯学習プラザには,24名の参加者があり,2本の報告と質疑応答が交わされました。ご準備いただいた広島近世近代史研究会の石田さん,本当にありがとうございました。

報告1は,岡山地方史研究会から久住祐一郎さんが,「近世河川交通と地域社会-国久米南条郡押渕村船路堰留一件から見えること-」を提供してくれました。美作国の舟運について,地図や絵図,概念図を丁寧に用意してくれていて,広島の方々にも理解していただきやすかったのではないかと思います。地域社会における河川交通の姿をとらえ直そうとした,意欲的な取り組みでした。久住さんありがとうございました。

報告2では,広島近世近代史研究会の平下義記さんが,「明治期大地主の土地所有論理と経済倫理-福山義倉と信岡家を事例に-」を報告してくださいました。
寛政年間に設立された福山義倉の明治期における土地集積の状況についての報告でしたが,丹念な史料の分析を元に,明快な報告がなされました。松方デフレ期の福山義倉をどのように評価するのか,近世と近代の連続・非連続をどのように考えていけばよいのかなど,白熱した議論が交わされました。平下さんの今後の成果がとても楽しみな内容でした。

例会終了後,近くに場所を移して懇親会が行われ,例会と同様大変盛り上がることができました。
一つだけ残念だったのは,岡山からの参加者がわずか3名だったということです。日程の設定も含めて,今後の課題です。

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