2018年4月例会報告

4月例会(参加者4人)
田中さんは、岡山東照宮祭礼の全体像を明らかにする構想で研究を進めらています。
正保2年(1647)の勧請から最後の慶応3年(1867)までの変遷を見ると大きく4期区分できるという。
今回はその第1期池田光政時代の報告でした。
まず、勧請した光政の想いを分析し、氏子町の設定と神輿渡御の道筋を確認されました。
行列については、流鏑馬と馬揃えの上覧から楽人が加わり、やがて軍装行列に変化したと述べられ、それらの意義を田中さんは「東照大権現に供奉する家臣や神職・楽人に、藩政への参画を自覚させるだけのものではなく、見物する家臣家族や領民達にむけて、政策遂行の強化な意志を視覚化するためのものであった」とされます。
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そしてその後は次第に簡略化・儀礼化が進んでいることを論証されました。
討論では、流鏑馬を中止した理由や、「行列儀礼化が政策遂行の訴求装置」とする意味などについて議論となりました。
実に密度濃い充実した月例会でしたけれども、参加者が少なくてもったいない気がいたしました。
田中さんは、この報告をもとに執筆にして公表する意欲をお持ちです。楽しみです。
さらに、第2期以降はどのように展開し、田中氏はそれをどのように評価し、説明されるのか、これまた楽しみです。(定兼)
なお、次回以降の例会は次の予定です。HPへ合わせて掲載の程よろしくお願いいたします。
5月例会
日時:5月19日(土) 13:30~
場所:岡山大学総合研究棟2階演習室(5)
報告者:綱澤広貴さん
題目:「近世後期津山松平藩における支配機構の構造と下級役人」
6月例会
日時:6月30日(土) 13:30~
場所:岡山大学総合研究棟2階演習室(5)
報告者:三宅正浩さん
題目:準備中

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