9月例会のお知らせ

9月例会を次のとおり開催いたします。

〇9月例会
日時:9月25日(土) 13時30分開始
場所: 岡山県立図書館 サークル活動室(1)
報告者:蜂谷友紀さん
題目:「 鎌倉後期における悪党結合に関する一考察 」

※新型コロナウイルスへの感染を防ぐため,参加される方は必ずマスクを着用していただきますようお願いします。なお,体調のすぐれない方におかれましては参加をお控えください。皆様のご協力をよろしくお願い申し上げます。
※新型コロナウイルス感染の状況により延期する場合もございます。その際には、本ホームページでご連絡します。会員の方にはメールでお知らせします。

会誌152号を発行しました

12月に152号を発行し、会員の皆様にお届けしました。今号は、以下の内容です。

  • 森俊弘「戦国・織豊期における宇喜多氏の家中編制(二)―主に「戸川家譜」・「浦上宇喜多両家記」を素材として―」
  • 佐々木啓「書評 松岡弘之著『ハンセン病療養所と自治の歴史』」
  • 久住祐一郎「災害と博物館」(歴史随想)
  • 編集後記

購入を希望される方は、事務局までメールをいただければさいわいです。

7月例会のお知らせ

7月例会を次のとおり開催いたします。

〇7月例会 ~卒業論文報告会~
日時:7月18日(土) 13時30分開始
場所:岡山市北区伊島町3丁目1番1号
   岡山県生涯学習センター 情報・創作棟4階 中研修室
報告者及び題目:
 宇那木 咲良さん「孝謙(称徳)天皇の未婚・後継者問題をめぐって」
 松田 拓磨さん「院政期備前国の王家領荘園と加納」

※通常時とは開催場所が異なります。ご注意ください。
※新型コロナウイルスへの感染を防ぐため,参加される方は必ずマスクを着用して
 いただきますようお願いします。また,体調のすぐれない方におかれましては参
 加をお控えください。なお,岡山県内での新型コロナウイルスの感染状況によっ
 ては,開催を延期する可能性があります。開催延期の場合は当ホームページにて
 ご案内します。
 皆様の御協力をよろしくお願い申し上げます。

 

2月例会のお知らせ

2月例会を次のとおり,開催いたします。ふるってご参加ください。

〇2月例会
報告者:森 俊弘さん
日時:2月23日(日)
場所:岡山県立図書館サークル活動室1
※通常とは開催場所が異なります。ご注意ください。
※来場の際は,公共交通機関をなるべくご利用ください。
時間:13時30分開始
題目:「近世史料から見た戦国・織豊期宇喜多氏の家中編成
                 -家老役を中心として―」
なお今回に限り,会場使用料の都合上,参加される方には会場費として,
お一人300円
を集めさせていただきます。
何卒ご協力の程よろしくお願い申し上げます。

2019年6月例会報告

  今回の例会は、お二人の大学院生にそれぞれ卒業論文をまとめて発表していただきました。お二人とも、丹念に資料をあつめて分析されていると共に、研究対象の概要をしっかりとまとめられていたことが、印象に残りました。

 緊張しながらの発表だったと思いますが、意見交換の場は、建設的な話し合いができ、今後のお二人のご研究の進展が楽しみになりました。

 政次さん、吉藤さん、お疲れ様でした。また、大雨の中ご参会くださった皆さん、ありがとうございました。

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(1)幕末維新期岡山藩の農兵  政次加奈子さん

 幕末期の岡山藩において成立した農兵隊が、どのようにでき、どのように解体していったのかを明らかにしようとされました。農兵隊設置にあたり中心的な役割を果たした森下立太郎が、藩兵だけでは藩領を守ることができないと強く考えていたことや、当初は藩領守備を目的としていたのが、次第に長州や東北への出兵を求められていく様子などを紹介されました。

 参加者からは、幕末維新期の動乱を考えていく一つの鍵として、農兵隊が興味深い存在であることなどのコメントがありました。ただ、他藩との比較の必要性や、近代軍隊への連続性・非連続性の検討などが必要ではないかという指摘がありました。

○中世出雲国における禅宗寺院の広まりと戦国大名尼子氏家臣団との関係 吉藤妃花梨さん

 戦国大名尼子氏が、出雲国においてどのように禅宗寺院と関係を有していたのかについて、『雲陽誌』「出雲諸事雑記」などの近世地誌を用いて分析されていました。その結果、尼子氏やその国衆らはある一定の系統の寺院が領域に展開している可能性を明らかにしていました。

 参加者からは、山名氏ゆかりの寺院が尼子氏に切り替わっていたことを指摘したことの重要性や、三沢氏から始まった出雲国への禅宗の展開が、一部の国衆のところでは展開されていなかった実態が分かったことが興味深いなどのコメントがありました。一方、近世地誌による戦国社会の復元をするならば、寺院関連の一次史料の分析が不可欠であることや、禅宗僧侶の戦国社会での役割が政治や外交に 携わっていたことがあることなどの指摘がありました。

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  (文責:内池英樹)

 次回の例会は、7月20日(土)13:30から行います。当初、皆さんにご連絡した時には14時開始としておりましたが、開始時間が変更となっております。ご了承ください。

 

○7月例会

テーマ:大門正克ほか編『「生存」の歴史と復興の現在』(大月書店,2019年2月)の合評会

 日時:7月20日(土) 13時30分 開始

           16時30分頃終了予定

 場所:岡山大学社会文化科学研究科総合研究棟2階演習室(5)

 報告者:山下 洋さん

 コメント:沢山美果子さん

※例会終了後には懇親会も予定されています。懇親会へ参加されたい方は、7月14日(日)までに、下記の小野の連絡先までご連絡ください。なお、翌日以降の参加希望には対応できませんので、ご了承下さい。

 kosuke.051.o.1011(あっと)gmail.com

 (メール送信の際には、(あっと)を@に変更してください。)

 

 

2019年5月例会報告

511()5月例会を行いました(参加者:8)。北脇義友さんが「徳川前期領民の儒教の墓とその背景 岡山藩を例にして」と題して報告をしてくださいました。

北脇さんは17世紀後半の岡山藩領の儒葬墓を実地調査されました。そして,その成果と文献史料から岡山藩における儒教の広まりの様相とその背景を検討されました。報告では,藩内における儒教の広まりが備前領と備中領では差異があったことや,儒教を民衆に広める上で村役人の存在が大きかったこと等を指摘されました。

 討論では,儒教の広まりと儒葬墓の増加との関連性や,墓を建てることに対する民衆の意識等について意見が交わされました。

報告していただいた北脇さん,ありがとうございました。(小野)

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次回以降の例会は下記の予定で行います。ふるってご参加ください。

 

〇6月例会

テーマ:卒業論文報告会

 日時:6月15日(土) 13時30分開始

 場所:岡山大学社会文化学研究科総合研究棟2階演習室(5)

 報告者・題目

吉藤妃花梨さん「中世出雲国における禅宗寺院の広まりと戦国大名尼子氏家臣団との関係」

政次加奈子さん「幕末維新期岡山藩の農兵」

 

〇7月例会

テーマ:大門正克ほか編『「生存」の歴史と復興の現在』(大月書店,2019年2月)の合評会

 日時:7月20日(土) 14時開始

 場所:岡山大学社会文化科学研究科総合研究棟2階演習室(5)

報告者:山下洋さん

コメント:沢山美果子さん

当日は編者の参加も予定されています。

※合評会後には懇親会を予定しています。詳細は後日案内いたします。

2017年1月例会報告

129()1月例会を行いました(参加者:6)。辰田芳雄さんが,「林原美術館蔵池田光政自筆・岡山県立博物館蔵池田綱政自筆「古文孝経和歌」について ―明応二年四月二日一条兼良十三回忌追善の勧進和歌の発見― 附録:文明十二年九月一日起日後土御門天皇主催着到和歌」と題して,報告をして下さいました。

報告では,まず一五世紀後半から一六世紀前半に流行した着到和歌の概要について,お話くださいました。この着到和歌の中で『孝経』を題として詠まれたものが一条家に伝わり,池田光政は,次女の輝子が一条家へ嫁いだことから詠古文孝経和歌を入手したのではないかと推測されていました。

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報告後の質疑応答は,大名が和歌を写す意味は何かという点を中心に進みました。池田家に限らず,近世には多くの大名が様々な和歌の抜き書きをしています。辰田さんは,それは公家文化への憧れにとどまらず,中世以来の朝廷を中心とした伝統を利用することが,大名による支配への権威付けに寄与するものではなかったかと述べられていました。また光政が和歌の中でも詠古文孝経和歌を写したことについては,儒学を推進した彼の政治行動を裏付けるという側面が考えられるのではないかとも述べられました。

辰田さん,ありがとうございました。(小野)

2月例会について

2月例会について

下記の要領で行います。すでに、参加希望受付は終了しました。資料の準備等の関係で、新たな参加はお引き受けできません。ご了承ください。

☆2月例会
四国中世史研究会と合同の例会になります。内容は、林原美術館蔵の石谷家文書 を利用した研究発表会を予定しています。
日時:2月27日(土)13:00~
場所:岡山県立博物館講堂
備考:例会への参加にあたっては、資料代500円が必要になります。

3月以降の例会を希望される方は、内池までご連絡ください。

なお、4、5月については、すでに希望がありますので、3月もしくは6月以降の例会となります。ご了承ください。

2015年5月例会報告

5月23日(土)午後、岡山地方史研究会5月例会を行いました(参加者9名)。

報告者は、斎藤夏来さん(岡山大学教育学部)と卒業生の谷舗昌吾さんでした。題目は、「栄西認識の変遷ー栄西呼称をとおしてー」でした。

まず、斎藤さんの方から栄西の実態を見つめていくためには、栄西と禅律仏教と、五山派との接続関係、異同の明確化を計っていく必要があるという説明がありました。その後、谷舗さんから『大日本史料』『五山文学新集』を中心とした史料収集、分析結果の報告がありました。Dsc_0469

今後、会誌に載せる方向でさらに研究を進められるということですので、簡単にまとめると、「葉上」「千光」等の呼称が使われるが、それらにはそれぞれ背景や意図があり、時期区分や掲載されている史料の特性を明らかにすることができるというものでした。
中世と近世とでは、「千光」の後ろに付けられる肩書きも変わっていくことも明らかになってきているということについても、説明がありました。
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その後の質疑応答では、変化していく背景にある社会的必要性はなんだったのか、栄西以外の新鎌倉仏教の始祖はどうだったのか、また使用した史料以外には対象となるものはないのか、等について質問が出ました。

谷舗さんは卒業後、働きながら研究を続けていきたいということを話してくださいました。谷舗さんと、斎藤さんの熱意あふれる発表で、質疑応答も盛り上がったと思います。お二人、ありがとうございました。

6月例会は下記の要領で行います。お忙しいとは思いますが、ふるってご参加ください。また、7月例会は7月4日に行います。終了後、懇親会を行います。懇親会に参加を希望される方は、内池までご一報ください。スムーズな例会運営にご協力いただきますよう、よろしくお願いします。

(6月例会)
    日時:平成27年6月13日(土) 13:30~
    場所:岡山大学総合研究棟二階演習室(5)
    報告者:
   
    小野功裕さん
    題目:「歩兵第十連隊戦史 滕県城攻撃から見た兵士達の戦場
      

2013年10月例会について

10月19日(土)13時半から、岡山大学総合研究棟演習室において、10月例会を行いました。関西大学大学院の古林小百合さんが、「由緒書の成立背景についての考察」と題して、備中国川上郡平川村H家の由緒書を事例に取り上げて報告してくれました。
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村の由緒と家の由緒の共通点と相違点を意識しながら、中世に西遷してきたH家の由緒が、江戸時代を通してどのように生きていたのか等について、興味深い話をしてくれました。

現在作成中の修士論文の途中経過の話でしたが、享保期に成立したと考えられる由緒が、どこまで中世史の事実として通用するかや、近世に於ける豪農経営の一端と由緒との関わりなど、長く続いていったH家の特徴がよく分かるものとなっていました。
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参加者からは、それぞれの興味に沿ってではありますが、家の成り立ちや豪農経営の状況等について活発な質問や意見が出てきました。個人的には、H家がどのように中世における由緒を、近世へ繋げていったのか。また、それを近世の子孫がどのように活用していったのかがおもしろかったです。

古林さん、ありがとうございました。

次回は、11月24日(日)13時半から、岡山県立記録資料館において12月例会を行う予定です。なお、当初予定していた忘年会は、諸般の事情により行わないことにさせていただきます。ご了承ください。