2010年5月例会報告

今回は,井本真理さんと沢山美果子さんが「医療史の研究動向と研究課題-・近代を中心に-」と題して,報告して下さいました。まず最初に,井本さんが近代における医療史の整理・分析をされ,その後沢山さんが近世部分について報告するというスタイルでした。研究動向としては,1980年代を契機に様々な研究成果が出てくるようになっており,そのことは近世史・近代史に共通しているということが指摘されました。
お二人が作っていた文献目録は,参加した方たちにとって,大きなお土産になったのではないかと思います。

P1000506

 

P1000508

質疑応答の中では,参加者がそれぞれの経験であったり,研究分野に引き寄せたりしながら,大いに議論が盛り上がりました。それらを乱暴にまとめてしまうと,「医療史」という枠組みからは,国家やその時代を生きる人々の様子を描き出すことができ,また社会史や民俗学などの視点をも含めて考察することができる可能性をお二人の整理・分析から見いだすことができたように思います。

 

今回の試みが,今後どのように発展していくのかが,参加していた一人として楽しみに思います。井本さん,沢山さん,どうもありがとうございました。

次回は,6月20日(日)に広島近世近代史研究会との合同例会を,福山市内で行います。詳しくは,掲示板に掲載いたしますので,そちらをご覧下さい。
また,今年は7月に例会を開催する方向で調整に入っています。決まりましたら,メーリングリストや掲示板に掲載いたします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です